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ココは元S-Silence管理人の日記とかエッセイモドキとかが徒然とごにょごにょしている空間です
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借り物の魅力を振りかざすのは暫く禁じていたいが、
まるでアクセルを踏むだけで回るエンジンを自分の力と誤認するような、
その心地良い瞬間を味わいたい麻薬めいた誘惑がある。
実際、何度も踏んだそのアクセルなら今も踏みこなせるだろう。
しかし、エンジンを作り得るか。

私はまだエンジンの作り方を知らない。
『美しい』と『愛している』を禁止ワードにした上での、つやっつやなラブストーリーとか好きですね。
それはある種、縛りではなく導きですね。

そういえば、グルメリポーターが新米の内は『おいしい』って単語を禁じるっていう訓練法を小耳に挟んだ事があるよ。同じ事なんだね。
もしも現実世界で「月がキレイですね」って口説いて来る奴が居たら多分、ロマンティックっていうよりは「あ、こいつ相手の教養を試すタイプか?」と感じる予感がするのよね。
うん、いま気付いたけど自分、敬語タイプに弱いね。
とにかく今日は、カカッとしてていい月だ。
例えば重力魔法のベタンがどれほど絶妙な名前か、日本語を学びはじめた人に解ることが出来るだろうかと思うのだ。
それは少々ユーモラスだが的確なオノマトペでもあり、また言いようによっては硬派なカタカナ語の響きを持てる。
しかしそれは感覚的なものであり、どう使えばクスッと笑って感心できるか、又あるシーンではちゃんと完全シリアスであれるのか、では現実にはどれくらいフォーマルな場では使わない言葉なのか。全てのさじ加減は辞書にない。
ああ他国言語なんて使いこなせる訳がない。
自国言語では態とずらして楽しんだりする、その遊び場がきっとそこにもあるのだろうけど
地下鉄のホームから線路へ転落している私は、青年の手前くらいの年頃の少年へ助けを求めて手を伸ばした。が、少年は笑いながら事を面白がるばかりだった。電車は程なく来るだろう。
少年以外はこちらに気付いたようなそぶりすらない。少年はこちらを覗き込んでいる。
私の感情はあまり動いていない。頭は主に行動の選択をしていた。
ホームの縁に手を掛けるとそこに敷かれていた段ボールでずるずると滑ったが、最終的には這い上がれると信じていた。背後に電車の気配がするような気はするが、依然、恐怖も苛立ちも激さない。唯、どうしようかな、と思って、やはりホームに上がりしな少年の腕を掴んで線路に引っ張り落とす反動で身を起こすことにした。

という夢を見た。
ヤバイ。変に体調良すぎてヤバイ。
今日の昼飯、温玉ナポリタンとワッフルアイスのクリーム添えキャラメルソース掛けで、ドリンクはモカオレなんだけどコレ、ハイカロリー過ぎてヤバイ。
なんだかんだでお気に入りの銘柄の日本酒の限定品が並んでたら買っちゃう自分が恨めしさ余って可愛さ百倍。
<お題>
「420文字まででバッドエンドの話」
※ルール:地の文に『二人は末永く幸せに暮らしました』 台詞に「もう一度キスしたかった」を入れるものとする。


<提出作品>
二人は末永く幸せに暮らしました、それは何もない宇宙空間で一万回も再生した絵本の結末だ。そんな、過去には無用と判断していた屑データばかりが無聊の慰めで、逆に最重要項目に設定されている自分の位置情報こそが今となっては無意味だった。爆発で艦外に放り出された兵器の回収などコストも見合わない。お伽話の姫と彼の共通点は嘗てキスで目覚めた事くらいだ。慣性が体を無音の彼方に押し流し続け、周囲の僅かな光をセンサーが捉え、そうして漂流軌跡がメモリに上書きされていく。絵本がいま消えた。物語より何度も再生した一番古い記録も今に塗り変わるだろう。「おはよう私が君の開発者だよ」鮮明だった笑顔がもうすぐ座標の羅列に置き換わる。その間際に最後の再生、初めて目を開く前に受けた唇の摂氏。スピーカー通電。「もう一度キスしたかった」浪費音声出力。思い出のない自分にはバッテリーも無くていい。タイムの桁が何度振り切れても末永く一人。


-------------------
<以下、作成時思考順路記録>

作戦を練らねば。
先ず、決めなければならない事柄、想定され得る事柄のまとめ。

●一度はキスしたんだよな?
  →何故
●末永く暮らした二人と、キスした二人は同一人物か? そして時間軸は?
●お題ノルマの、台詞が先か、地の文が先か?
●バッドな理由(感情)はどのような?
(●ギャグかシリアスか?)
(●それらは人間か?)


 以上の事柄をみるに、圧倒的に原動力と成り得るのは一度目のキスである。……と思っていたが、案外着想起点になったのは地の文の方だった。『幸せに暮らしました』部がですます口調なのが自分の作風ではなかった事から、引用文という事にしてまず抜け道を探そうとしたのだ。そうすると、幸せに暮らす事との対比をバッドエンドへ繋げられるとも考えた。
 次に『末永く』というワードに途方もない時間という悲劇を連想した。これも良い構成材料に成り得る。
 書いていくと、眠り姫だか白雪姫だかはキスと童話調の地の文が連携できるなあ、と最初の方にだらだら着想してたのが思いがけず嵌ったので後から入れ込んでみた。

 因みにストーリーの裏話としては、キスの記憶はプロトタイプのデータを引き継いでいるだけで、ホントは本人(?)はキスしてない。
 なんかこの課題、やってみると文章力というよりは大ぎりみたいな感じで、構成力とか発想力のトレーニングだった気がする。まあそれも文章力の一種か。
 後から三名で作品を持ち寄った所、やはりこのお題のネックはですます口調の地の文だったようで、此処を如何に突破するかが最大の問題というか見せ場だったようだ。


(備忘録:「じゃあ次回2000文字くらいでやりますか?」)
喜びを持とう。
自分の権限で出せるメール、
自分の権限で出来る契約、
そのようなものの有り難さをなるべく長く覚えて置くためにこの日記を記そう。

失敗するのも許すのも許さないのも全部自分だ。
もし誰かの正解を探るなら五倍の時間が掛かる。
一人で決めなきゃいけないなんて誰が言った。
一人で決めていいの間違いだ。
私は幼い頃は、常識だろう、というような台詞をよく言っていたんですが、知らない趣味と出会い、知らない場所へ行き、そこに居る人に会ったり、ある集団に入ったりする内に、常識の多様さを思い知って、どんなことも常識だろうとは言えなくなってしまったんですが、ちゃんとひとつの常識を自身に定着させるのが健全だと思いますよ常識的に考えて。
 
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