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ココは元S-Silence管理人の日記とかエッセイモドキとかが徒然とごにょごにょしている空間です
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最後なので、脳内おもちゃ箱を引っ繰り返しておこう。



 エルとロイはあまり会っていない。ロイが避けるから。
 エルとヴァイスは偶に会っている。
 少ない年月の間にエルの身長はヴァイスに追いつく。体格はヴァイスより良い筈だ。それでも人なつっこさや笑顔は全く変わらないだろう。
 無駄な時間を過ごす性分ではないヴァイスが茶を飲む為に会う訳は無いだろう。顔を合わせると言ったらがっつり狩りだろう。がっつり数日の強行軍だと、安全地帯で休息を摂る時間も幾らか有るだろう。
 会話術に関しては赤子に毛が生えたくらいのヴァイスだが、エルが作る流れの中でなら人並みのやりとりが出来るだろう。それはヴァイスにとっては他になく貴重するものだろう。
 眠っても大丈夫な場所では、ヴァイスは眠ろうとするだろうが、偶に擦り寄ってこられるだろう。叱ったりもするだろうが、それで、え……だめ? みたいにしゅんとされると逆に気圧されるだろう。始まってしまえば、似ているのに優しいというのは頭のふらつく事だろう。



『death penalty 心奪われろ』の後書きでは、「デスペナは最期の(とある)出来事が起こるまではずっと世界中を追っかけっこする話で、その間、それぞれはそれぞれの冒険生活がある。」と語った。

 ヴァイスが『death penalty Sequel-a』の時を過ごしている頃、ロイも実は用心棒の仕事をしていた。護衛対象はマフィアの後継争いをしている妖艶な女性だった。
 男性を手玉に取っては良いように操って来た彼女は、ロイにも同様に色目を向ける。が、ロイが衆目の面前で「無理してる処女は好みじゃない」という様な発言をした事で衆目の前で恥を掻かされた図星の本人は大激怒。
 それから、雰囲気最悪ながら争いの渦中を渡っていくのだけれど、展開は割と普通の一通ラブストーリーに。
 途中、ロイの出身を知る彼女が、自分が後目を継いだ暁にはコネをフル活用して元の貴族籍を都合してやっても良いという様な発言もするが、そもそもそういう生活が嫌いなロイには勿論効果無し。
 クライマックス、結構彼女は頑張って気合いを見せるし、ロイも普通に真面目に仕事をするわけだけど、まあそこはそれ、契約だから。
 最終、「前言撤回。あんたはイイ女だぜ」と言いつつも、彼は去っていく事に何の未練も疑問も無い人だったのだ。
 ヴァイスのSequel-aと対を成す話だった。


『death penalty Cross over』の後書きでは、「世界設定はdeath penaltyではありますが、有り得ない未来です」と語った。
 と言うのも。

 あの二人は転生の時代まで生きていない。
 結論を言うなら、山中で土に還ってる、冒険者がばたばたとヴァルキリーに会う様な時代のずっと前に。

 web拍手で、あの二人はリバですかという感じの疑問を受けた時、「リバ度は実はトップシークレットですマジで」と答えて明言を避けたが、マジレスするなら実は0%だった。
 と言うのも。

 あの二人の未来というのは当初から漠然と定まっていて、『death penalty4 最終話(後編)』でヴァイスが、勝ったら抱くからな、という様な宣言をしたのがその終局への第一歩目だった。
「デスペナは最期の(とある)出来事が起こるまではずっと世界中を追っかけっこする話」
 その最期の出来事とは、つまり、ヴァイスが勝つ事。
 この話は彼が勝つと全ての関係が崩れて終わる。
 幾度目かの対戦、山中の切り結びで遂に勝利したヴァイスは、宣告通りロイを抱こうとする。
 ロイは、満足の行く人生だった! と食い荒らされて滅ぼされるに任せようとするのだけれど、乗り上げて服を乱しても、ヴァイスは行為の中で“勝ってしまった”自分に戸惑い続ける。
 ヴァイスは最後の最後で、どうとでも自由に出来る筈のロイを自ら受け容れる行動を取る。
 どうしようもなく場が壊れる。ヴァイスはロイの上で腰を振りながら“勝ちたく無かった事”を自覚してボロボロになる。ロイも唯々この世との決別に満足してばかりは居られなくなるが、けれど今更相手の涙を収める言葉も持てずに胸ばかり痛くなる。
 体が果てた直後、ロイを見下ろし、ヴァイスは自分の感情の全てを認めて笑って、自分の短剣で自分の首を裂いて事切れる。
 ロイはその血を浴びて身を起こし、ヴァイスが持つ短剣を握ったままにさせて、上から手を重ねて包み持ち、それで自分の首を切る。その時、馬鹿だな、という顔をしてたのは、ヴァイスが最後までヴァイスだった事への賛辞なんだと思う一応。
 多分、二人は好きだったんだと思う。
 大体の人は彼等の存在を知らないと思う。裏稼業の中でも一握りの冒険者第一次世代と呼ばれる時代を知る人々の間では、その後に姿を見ない事もあり、未だにその強さが伝説視されていたりもするらしいけれど。
 唯、ある日パーティメンバー二人分の気配をほぼ同時に失った彼だけは、何となくもう二度と会えない事を察してしまっているみたいだ。




~ 同じなようで全然ちがう二人 ~

『二人のタブー(キャラクターにとっての禁忌)』
ロイ:自覚
ヴァイス:勝利
 そのキャラクターが物語を終わる(完結させる)、時に(為に)、触れてしまう(くれる)事。
 別名、キャラクター心理の壁。又の別名、作者の鍵。
 これを破る事が物語の終局(ラストシーン)への鍵を務める。
 ロイの鍵は「death penalty4最終話」の完結に使用された。
 破る目的で定めたタブー。使う用途の爆弾。

『二人のタブー(作品にとっての禁忌)』
ロイ:愛の告白
ヴァイス:快楽堕ち
 そのキャラクターが死んでもやらない事。やると“キャラクター”が死んでしまうから。
 別名、キャラクターキラー。又の別名、作者のタブー。
 これを破るとキャラクター性の核、引いては物語が破壊される。
 守る目的で定めたタブー。使えそうで使えない核兵器。
 (長く守ったおかげでもう使った所の想像も付かなくなった)



以上、おもちゃ箱(ネタ帳)引っ繰り返した。
すごく楽しかった。
COMMENT
ROサイト運営お疲れ様でした。
長くに渡ったRO小説サイト運営、お疲れ様でした。

長く青臭い時期を捧げたせいかROが根深く
その妄想の大部分を担ってくださった御サイト様であったので
閉鎖を知って驚きました。

ゲームのプレイ時間が減ってからもデスペナの小説を思い返しては
萌えの根っこがここで作られたなとしみじみ思います。
これからもROをプレイしたり発行された作品を読み返しては萌えさせて
頂きます。

素敵な小説を本当にありがとうございました。
syoppo 2014/04/11(Fri)03:37:59 EDIT
Re:ROサイト運営お疲れ様でした。
 長らく当サイトを御愛読くださいまして、本当にありがとうございました。
 RO創作界に根が広がっていく黎明期に作品を書けたこと、またその妄想の一端を担えましたことを大変うれしく、感慨深く思っております。
 思えば10年以上ROの文を書いておりまして、その期間は当方の文字書き歴の半分を越えます。世界観をお借りしつつの二次創作とはいえ幾らかの成長をさせていただき、非常に実りの多い時を過ごせましたのは、お読み下さる方のお陰でした。ありがとうございました。
2014/04/13 19:45
お疲れ様でした
長い間のサイト運営、お疲れ様でした。RO現役時代、まさにあぷろだに投稿されていた時代から楽しませていただいておりました。
ゲームプレイを休止してからは一時RO関連のものからも足が遠のいていたのですが、最近またふらりと遊ぶようになり、ブックマークに残し続けてきたこちらにもお邪魔してみましたら、サイトが閉鎖されていて驚きました。

改めてGold in blackを読み返し、やっぱりSKRさんの作品大好きだなーと昔の気持ちを思い出しました。同時に、death penaltyを今一度読みたかったなと…!orz DL販売されていたものも当時鼻息荒くして購入していた程度には夢中でしたので残念です。ROに復帰するのが遅すぎました…うぐぐ。

あれだけの素敵な作品を作り上げてくださったSKR様に、心からお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。拙い言葉しか浮かばなく恐縮ですが、大好きです。
F 2014/05/14(Wed)21:23:32 EDIT
Re:お疲れ様でした
長い間、当方の文章を読んで下さりありがとうございます。
サイト閉鎖より未だ、ふた月足らずですが、
既に物語を書いていた日々を懐かしく思っております。
忙しくなるに備えた閉鎖でしたが、同時に、
終える為の力について精進をさせて頂きました。

実は、もう読者はほぼいらっしゃらないと思いつつ、最終作は
モチベーションを力尽くで燃焼して書き上げて居りましたので、
こうして方々より暖かいお言葉を頂ける事に驚きながら感謝しております。

その後わたくしも断片的にですがGold in blackを読み返し、
やっぱり好きで書いていたのだなと振り返っておりました。
death penaltyは遠い存在なので自分では滅多に読み返しませんでしたが。

物語を書き終え、Twitterも引退しましたため、
このブログ以外には文章を書かぬ日々を送っております。
お送り頂いたご感想を噛み締めつつ、休息を致したいと思います。
どうもありがとうございました。私も大好きです。
2014/05/19 22:25
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